水銀灯代替LEDランプ

水銀灯代替LEDランプ
環境関連事業部 メンブレン部
船橋 栄二

1. はじめに

 水銀灯は高天井の工場や倉庫、スタジアムやプールなどのスポーツ照明、街路灯や庭園照明、広告や看板のライトアップなど様々な分野で広く使用されている。
 一方、人体に有害である水銀を使った製品の製造や輸出入を2020年以降原則禁止することなどを盛り込んだ「水俣条約」が、2013年1月スイスのジュネーブで開かれた国連の政府間交渉で合意された。水俣病が発生した熊本県で今年10月に開かれる国際会議において正式に採択される予定であり、多量の水銀を用いている水銀灯も「水俣条約」の対象製品となっている。
 こうした中、当社のECO照明シリーズでは水銀灯代替LEDランプの拡充を図った。本報では水銀灯代替LEDランプの新たなラインアップについて紹介する。

2. 製品紹介

2-1)高天井用LEDランプ
 水銀灯からLEDランプに置き換えることで、水銀レス、消費電力の大幅削減(400W⇒80W)、長寿命化(8000時間⇒50000時間)、低発熱による空調効率の向上(約400℃⇒50℃以下)、瞬時点灯性能を生かしたこまめな消灯による更なる省エネなど、様々なメリットが得られる。
 これまでECO照明では400Wの水銀灯代替用途としてCTW(China Techwin)製の80W、100W LEDランプを標準としてきたが、今回150Wの高出力タイプをラインアップに加えた。これにより700Wの水銀灯代替が可能となり、10m以上の高天井であっても十分な照度を確保できる。(Figure1)
p25.2-2
Table1に他社品とCTW品の仕様比較を示す。
次いで、大手精密加工機製造メーカーの生産現場において、他社品との照度比較を行った結果をTable2に示す。
p26.1
p26.2
 置高さ12m、各社2灯ずつ5m間隔で設置し、照度を実測した結果である。
この結果により、消費電力が最も少ないCTW品が最も明るく、従って最も効率が良いことが確認された。また、CTW品はコストパフォーマンスの面でも上位に位置している。
 さて、今回のラインアップには防塵防水仕様:IP65も追加しており、蒸気や塵の舞う過酷な生産現場での使用を可能とした。IP(International Protection)とは、IEC規格529に基づいて規定された固形異物および水に対する電気機器の保護等級表示である。それぞれの保護内容をTable3に示す。

なお、既存の水銀灯器具をそのまま使い、水銀灯管球のみの交換を可能とするE39口金タイプも近々ラインアップ予定である。(Figure2)
p26.3
p26.4-2
2-2)LED街路灯
 日本全国の自治体が管理する街路灯は約1000万灯あるとされており、大半は旧来型の電力使用量が大きい光源(水銀灯、蛍光灯など)を使用している。
 LED照明への切り替えは有効な節電対策となり、電気料金の大幅削減、水銀レスによる安全性確保、長寿命化によるメンテナンスコストの節約などのメリットが認められ、各自治体による街路灯のLED化が積極化し始めている。国からの補助金制度拡充も見込まれており、街路灯のLED化は今後更に加速すると予想されている。
p26.5
 ECO照明ではCTWのLED街路灯シリーズをラインアップ(60W~220W)し、道路街路灯(市街地の幹線道路、交差点など)、商店街街路灯(商業活動、歩行者安全確保)、防犯灯(生活道路、通学路の犯罪防止)、公園灯(公園利用者の安全確保)などへの展開を図っている。(Figure3)

本製品の主な特徴は以下の通りである。
① 24個のLEDチップ(Cree製高性能チップ)を組み込んだモジュールを基本単位とし、任意に組み合わせることで用途に応じた明るさを実現する。
②電源一体型とすることで交換作業を簡便に行える。
③入力電圧フリー(90~260V)により設置場所が広がる。
④照射角度80~135°により広範囲を照らすことが可能。
⑤防塵防水仕様:IP65を備える。
2-3)LEDパーライト
 水銀灯には安定器を必要としないバラストレス水銀灯があり、工事現場や看板照明として広く用いられている。形状は電球形とリフレクタ形があり、消費電力は100W~300W、E26またはE39の口金を備えている。
 ECO照明では、このバラストレス水銀灯に代わるCTW製LEDランプをLEDパーライトと称している。(Figure4)
p27.1
Table4より明らかなように、LEDパーライトに置き換えることで消費電力を1/8~1/10へ削減可能である。
 また、バラストレス水銀灯の寿命6000~9000時間に対し、LEDパーライトは50000時間の設計寿命を有している。更に、LEDパーライトは防塵防水仕様:IP65であり、厳しい環境下で使用されるバラストレス水銀灯からの置換えを可能とする。
p27.2

3. おわりに

 地球温暖化防止、省エネルギー社会への転換が定着し、エコロジーはCSR活動の一環となっている。一方、LED照明は技術革新が確実に進み、より低い消費電力で明るい照明が生まれている。
 「もうひとつのValue & Quality 」をテーマに掲げるECO照明は、省エネと経費削減を実現することで、顧客の期待に応えるだけでなく、エコロジーの観点から社会的責任を果たす役割も担っている。これからもニーズの先取りとメーカーとの連携により、環境保全とコスト削減に役立つECO照明の導入を図って行く所存である。

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