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MONiPLAT™開発秘話

MONiPLAT™開発秘話 CROSSTALK

DXの取り組みのひとつである、予防保全管理システム 「MONiPLAT™( モニプラット )」について、
開発秘話や今後の展望をインタビューしました。

藤田 勇哉

2023年入社/
H&S事業本部
デジタルソリューション部

山木 浩晃

2022年入社/
デジタル戦略本部
デジタル開発部

川上 孝弘

2023年入社/執行役員
デジタル戦略本部長兼
デジタル開発部長

速水 章悟

2013年入社/
H&S事業本部
デジタルソリューション部

吉岡 英俊

2016年入社/
H&S事業本部
デジタルソリューション部

THEME.01

設備保全の業務効率化に貢献。

まずは皆さんの自己紹介をお願いできますか?

私はデジタル戦略本部長とデジタル開発部長を兼任しています。設備の定期保全管理システム 「MONiPLAT™( モニプラット )」のプロジェクトでは、開発サイドのディレクション統括などを担当しています。

私はデジタルソリューション部に所属しています。MONiPLAT™のプロジェクトでは主に営業的な役割を担当し、全体のオペレーションを見るのが主な役目です。

私も同じくデジタルソリューション部で勤務しています。営業的な部分を担いつつ、CBM (状態ベース保全)と呼ばれるソリューションの改善点を探したり、販売先を検討したりしています。

私も同じくデジタルソリューション部の所属です。MONiPLAT™のTBM(定期保全)というソリューションをより良くするため、お客様の要望を取りまとめて開発陣とコミュニケーションを図る役割を担っています。

デジタル開発部で勤務しており、MONiPLAT™のプロジェクトでは若手メンバーの管理などを担当しました。リリース後は不具合の修正やテスト、改修作業に伴うタスク管理などを行っています。

そもそもMONiPLAT™は、どういった流れで開発されることになったのですか?

CDOの中澤がサービスの構想を考えて開発が始まりました。バルカーはこれまで「液体・ガスを漏らさない」ためのハード(シール)製品を展開してきましたが、中澤の入社後、デジタル・AI活用による「安全を漏らさない」というレイヤーを1つ上げた提供価値を志向していました。そんな中、中澤がグループ会社の拠点やお客さまサイトの視察し、まだまだ保全現場にはアナログ・紙の業務が残っていることを目の当たりにしました。そこで、メンテナンス領域はデジタル化の余地が大きく、日本の製造業の効率化・国益にも資する領域と判断したのが原点です。

THEME.02

MONiPLAT™には想像以上の


ポテンシャルがある。

今回集まった方たちは、2023年4月にMONiPLAT™がリリースされた後から関わっている人が多いようですが、MONiPLAT™の第一印象はいかがでしたか?

当社はガスケットやパッキンなどのハードを手掛けてきた会社です。全く別のジャンルのサービスを手がけるという点で、「お客様から受け入れられるのか」と多少の不安はありましたね。

私は以前、別の会社でアプリやWebサービスを開発していましたが、それに比べて規模が大きい一方、組織はまだ立ち上がったばかりでメンバーも少ない。どうにかやりくりしなければという感じでした。

形のないサービスであるMONiPLAT™を販売するには、お客様の業務を深く理解する必要があります。その点では物売りとは違うハードルの高さを感じました。一方で、お客様の声を開発にフィードバックするという役割を担うやりがいや楽しさも感じましたね。

私は2023年6月に入社しましたが、前職でも製造業向けのAIシステムや工場全体の制御システムなどを提案していました。前職のシステムは規模が大きく、提案先も限られていたのですが、MONiPLAT™は汎用性の高いシステムのため、中小企業にアプローチして現場の悩みを聞けるのが楽しいと感じましたね。

私は前職でアメリカにいた頃、センサーを利用した高度な予知保全のAI開発などに取り組んでいた時期があったのですが、日本の製造現場にはまだまだ敷居が高い印象がありました。その点、MONiPLAT™は、まずはTBM業務を改善することでお客様が普通に日々感じている課題に向き合えるプロダクトだと感じました。このTBMの顧客基盤を基に、成長著しいCBM分野に事業を拡大する戦略です。また、前職ではコンサルの立場の仕事が多かったのですが、自分たちがプロダクトのオーナーとして進めていけるのが魅力的だと思いましたね。

開発後の連携という点では、開発側と営業側でどのような関わり方をしているのですか?

リリースのタイミングで営業の皆さんに連絡し、何か問題点があれば確認してもらえるようにお伝えしました。チャットベースで頻繁にコミュニケーションを取っています。

お客様が使いづらいと感じているところを吸い上げ、表面的な言葉だけでなく、お客様の使用目的などをしっかり捉えたうえで開発陣に情報を渡すように徹底しています。

お客様の反応としては、想像していなかった使い方やニーズが出てくるのが面白いですね。製造現場の設備の点検に使うつもりでリリースしたら、運送業のお客様から「車両点検にも使えるよね」と言われたり。MONiPLAT™には想像以上にポテンシャルがあると感じています。

アルコールチェックに活用していただいている事業者様もあります。点検項目がシンプルで、色々なケースに当てはめやすい点が利用者の拡大に繋がっています。

THEME.03

今後はAIを活用した機能の拡張なども視野に。

開発後の拡張機能や今後の展望についてはいかがですか?

まずは2023年7月に基本機能であるTBMを進化させてリリースしたところ、500社ほどのお客様にご登録いただいています(※2024年3月時点)。さまざまな要望を受けて随時アップデートしながら、今後もさらにユーザー層を広げていきたいと考えています。そして基本機能でユーザー層を広げたうえで、当社のノウハウを生かしたオプションとして、センサーを取り付けて異常振動の検知を行うCBM機能のサービスなどを提供していきたいと考えています。

来年度にはAIのベンチャー企業と組んで、画像解析の技術を活かした拡張機能などもリリースしていく予定です。そして将来的には、MONiPLAT™で接点を持ったお客様にハード製品を販売していくことも視野に入れています。

MONiPLAT™は幅広い業界で使ってもらえる仕組みですので、プラント系以外にも届けていきたいと考えています。そこで、新たなチャネルで流通を広げていくため、金融機関やITコンサルを通じて利用者を増やす取り組みなども始めています。

現在は無料でお使いいただいているお客様を有料ユーザーにするためのフォローアップが多い状況ですね。まだ粗い部分もあるなかで課題をお聞きししながら、優先度が高いものをリスト化し、その内容を元にした要件定義を開発陣と共有しています。

私たち開発メンバーは、お客様がどういう風に使っているのか全然理解できていません。営業の皆さんからのフィードバックに「なるほど」と気付かされることも多いですね。リソースが限られる中で営業の皆さんと一緒に優先順位を考えながら開発を進めています。

開発のビジョンや組織の文化なども含めて、まだまだ磨いていかないといけない部分は多いです。営業を含めた開発チームをさらに強くしていくのが今の目標ですね。

THEME.04

営業と開発が一致団結し、将来は収益の柱に。

MONiPLAT™のプロジェクトに関わる魅力はどんなところですか?

開発はすべてリモートで行っていますが、Teamsの1つのチャットに全員が集まり、自分の意見をどんどん出しながらやれるのが良いところだと感じています。普通に集まっているよりも会話が多いですし、北海道から九州まで場所に縛られずに仕事ができるのが魅力です。

私は入社して半年ほどですが、自分が思っている以上に皆さんが早く受け入れてくれて、とても温かい社風だと思いますね。その一方で、仕事はぬるま湯ではなくガツガツやる。メリハリがあってすごく溶け込みやすい職場です。

今まで販売していたガスケットやパッキンは何もしなくても売れる商材でしたが、MONiPLAT™を販売するためには「お客様はなぜこの機能が欲しいのか」を深く考える必要があり、そこが仕事の楽しさにつながっています。

私は営業を仕掛けるうえでのプロセス作りの部分までゼロから手掛けていけるのが、難しくもあり楽しいところだと感じています。今後はMONiPLAT™をはじめとしたデジタルサービスが会社の収益の柱になるように頑張っていきたいですね。

MONiPLAT™が売れるから、ガスケットやパッキンも売れていく。そんな商材同士のシナジー効果を発揮できる展開を作っていけるといいですよね。これからも開発とデジタルソリューション部で一致団結して頑張っていければと思います。

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