PEOPLE.03
世界トップシェアのシール材を目指して。
M・N2016年入社/高機能シール本部 高機能シール開発部 開発チーム
※所属は2023年2月現在
大学での研究分野が異なっていても
一から学べる環境に魅力を感じた。
大学時代には化学を専攻しており、主に分子の光化学的挙動について研究していました。バルカーはシール技術、ゴムやふっ素樹脂の加工技術に強みを持つ会社であり、学生時代の研究テーマとの繋がりはほぼありません。そのため、入社後の業務内容に不安を感じる部分もありました。ただ、入社後の研修やOJTを通じて勉強できる点や、化学的な視点、課題への取り組み方など、分野は違っても学生時代に学んだことが役立つ部分は多いと考え、入社を決意しました。実際に入社してみると、開発メンバーのバックグラウンドは生物、化学、機械など本当にさまざまで、ゼロから専門知識を学んでいる方が大半であることを知りました。
現在は、半導体製造装置に使用されるシール材の材料となる特殊ゴムの研究開発に携わっています。半導体の製造プロセスにおいてシリコンウエハーを処理するためのチャンバーで真空状態を作り出す必要があり、そこで大気が入らないようにするために使われるのが当社のシール材です。半導体製造装置用のシール材には、高い気密性はもちろん、耐熱性や耐ラジカル性などの特性が求められます。私はこれらの特性を向上させつつ、その他の特性とのバランスを取るため、シール材用ゴムの配合設計をしています。
何度も試作を重ねた開発品が
製品化された時が何よりうれしい。
開発業務は、コスト、開発期間、ターゲットはもちろん、事前に想定される課題や競合の特許情報、必要であれば設備の導入なども検討する必要があります。そのため、テーマごとに開発計画書を作製し、達成までの道のりがわかるようにして進捗管理することを意識しています。
やりがいを感じた瞬間は、何度も試作を重ねて出来上がった開発品が製品化され、お客様に使用していただけた時です。また、産業の発展に必要不可欠な半導体の製造に貢献できている点にも魅力を感じます。
もちろん仕事の難しさを感じる場面もあります。例えば、入社4年目の頃、以前の部署で開発チームの技術担当として顧客訪問をしていた時には、担当外の業務に関する問い合わせが多く、回答に苦慮する場面が多々ありました。この時には、当時の上司や営業部門のメンバーがフォローしてくれ、本当にありがたかったです。お客様と密に交流を図ることで新しい気づきを得ることも多く、今振り返ってみればとても良い経験だったと思います。
半導体製造装置用のシール材で
世界トップシェアを実現したい。
最近は、メールや資料などを作成する際、受け手側がどう捉えるか、どうすれば理解し、行動してくれるのかを常に意識するようになりました。自分中心ではなく、他者視点を重視し、後工程についても意識するようにしています。上司から「メールの内容が人に伝える意識があって分かりやすい」と褒められた時などは、改めて自分の成長を実感します。
先輩たちはとても面倒見がよく、何でも気さくに相談に乗ってくれます。技術的な議論の場でも、年齢や立場に関係なく、自由に意見が言える雰囲気です。また、重要性や緊急性の高い案件がある場合には、チームメンバーで業務を分担してフォローし合い、最短で取り掛かるなど、チーム一丸となって仕事を進めることが多いです。
今後の目標は、世界トップシェアの半導体製造装置用シール材を開発することです。ハードルは高いと思いますが、バルカーが今まで培った知見に加え、協業先とうまくコラボレーションできれば、必ず実現できると信じています。大きな目標の達成に向けて、営業サイドとの情報交換に加え、新しい素材や材料の探索を続け、常に最新の情報をアップデートし続けていこうと思います。